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ポッドキャストで学ぶ韓国語 "サランヘヨ・ハングンマル!" <第57号>



mp3 ・オヌレ・ハングンマル057:ナハゴスクォシハルレ
 ・韓国文化の部屋:「文化」とは何か?!(2011.4.13収録)


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ハングンムナエ・パン■「文化」とは何か?!

語学は、その国の文化と深く結びついています。語学を本当に習得するためにはその国の文化を学ぶこと以上の近道はないといえます。

韓国語を習得するために、その背後の韓国文化を学び、ひいてはそれを通して私たちの日本文化についても相対的に理解していくのが、この新しい「ハングンムナエ・パン(韓国文化の部屋)」コーナーとなります。

今回はその最初として、まず「文化」とはいったい何なのか、ということについて考えてみます。

●「文化」とは「生きる意味」

「文化」という言葉自体は「culture」という英語の訳語なわけですけど、その字面をそのまま考えてみても、東洋の伝統からいって、とても意味のある言葉だといえます。

「文化」とは、そのまま読んで「文に化する」というわけですが、この「文」とは何かというと、たとえば、中国の古典をみると、『論語』には、孔子が匡という町で敵に囲まれて命が危なくなるという場面が出てきます。そこで孔子は、恐れる弟子たちにこういうのです。

「天は、私の中にある『文』を決して滅ぼそうとはしない(天之将喪斯文也)。だから匡の人たちが私を滅ぼすことはできない(匡人其如予何)」

この場合の「文」とは孔子が見出した、「礼」を中心にした儒教の教えということになるでしょうが、そのように「文」とは、人が歴史の営みの中で見出し、つくり上げてきた、人間の生きる価値、生きる意味なのだといえます。

すなわち「文化」とは「価値化」、「意味化」であって、人間の生きる価値を見出すこと、つくり出すことだといえるのです。

そういう意味で、韓国文化とは、韓国人が歴史を通して見出してきた、韓国の人たちの生きる意味であり、日本文化とは、日本人が歴史を通して見出してきた、日本人たちの生きる意味なのです。お互いに、それはどれほど貴いか分からない最高の宝だといえるでしょう。

人間と動物の違いは、人間だけが文化を持っているということです。動物は「生きる意味」などなくても、食べて寝て繁殖して生きていきますが、人間だけは「生きる意味」を見失ったらそれこそその次の瞬間にでも自殺して死んでしまいかねない、そういう存在です。文化とは人間の人間たるゆえんであるともいえます。

●隣国を知り、自国を知る

だから、ここで、私たちが韓国人を理解する上で知っておくべきなのは、なぜ、日本人がこれほどまでに韓流ブームにわいても、当の韓国人は過去の植民地支配を問題にして、同じように日本を好きになってはくれないのか、という疑問についてです。

そういう韓国の人たちの姿を見て、「韓国人は恨みがましい」といったり、あるいは「日本は悪いこともしたが、いいこともした」と、植民地支配による日本の半島への投資を取りざたしたりするわけですが、そういう問題以上に、当時の日本は同化政策を行うことで、韓国の文化を奪ったということが問題なわけです。

私たちが立場を替えて、たとえば、今突如、経済大国になった中国が、今後、日本が弱体化した時に、「日本を助ける」という名の下に日本を属国支配し、日本語を禁止して中国語を強要、日本名を廃止して中国名を名乗らせ、日本の伝統思想を否定して中華思想を教える...、というような事態を考えてみれば、韓国の人たちがいまだに持ち続けざるを得ない、その傷が想像できることでしょう。

当時の韓国には、韓国人が長い歴史を通して見出した貴い文化があったわけであり、その文化が奪われたということは、そのまま韓国人の生きる意味が奪われたということだったわけなのです。

だからこそ、今、私たちが韓国の文化を学ぶということは、実は韓国の人たちにその過去の傷を癒してもらうためにも、重要な国際交流なのだといえます。そして、これまで知らなかった隣国の文化を表面的にではなく、深く正しく知って、本当の意味でそれを尊重できるようになることが、他でもない日本文化が隣国から尊重されるようになる、最も近い近道なのだということなのです。

さらに私たちは、隣国の文化の貴さを知ることを通して、最も大切な、私たち自身の日本文化の貴さもおのずと正確に理解できるようになるのであり、しっかりした自尊心を持って自らの国を尊ぶこともできるようになる、ということなのです。^^)/

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